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小麦粉に負けない「米粉スイーツ」を。豊後大野の山あいで作る、洋菓子工房アンティークの物語

大分県豊後大野市。山あいの静かな場所にありながら、市外から多くの人が訪れる洋菓子店があります。

洋菓子工房アンティーク。

そこで米粉スイーツを作っているのが、甲斐公洋さんです。ケーキ、焼き菓子、シュークリーム、ロールケーキ。店頭には、米粉を使ったさまざまなお菓子が並びます。

今でこそ、グルテンフリーや米粉のお菓子は少しずつ知られるようになりました。しかし、甲斐さんが米粉を使い始めた約20年前、米粉スイーツはまだ珍しい存在でした。

そのはじまりは、実家で作っていたお米でした。

目次

軽い気持ちで飛び込んだ、菓子の世界

甲斐さんが菓子の世界に入ったのは、19歳のときでした。

特別に「パティシエになりたい」という強い夢があったわけではありません。やりたいことがはっきりしていたわけでもなく、両親から「フリーターはだめだ」と言われ、ケーキ屋の仕事を紹介されたことが始まりでした。

最初の仕事は、配達。

そこから少しずつお菓子づくりに関わるようになり、2年目からは製造の仕事も任されるようになりました。約4年間、ケーキ屋で働いた後、甲斐さんは大分県内のホテルへ移ります。

ホテルでは、デザートや調理補助の仕事を担当しました。しかし、その職場にはデザートを作れる人がいませんでした。

前の職場でオーブンの扱いは教わっていたものの、ケーキにクリームを塗ることも、仕上げることも、初めてのことばかり。

「勉強しないと、仕事にならない」

そう感じた甲斐さんは、独学で技術を身につけていきました。

25歳で、実家の倉庫から始めた店

ホテルで2年ほど働いた後、そのホテルは閉館します。

甲斐さんは地元、豊後大野市へ戻ることになりました。当時25歳。実家の倉庫を最小限の投資で改装し、自分の店を始めます。

それが、洋菓子工房アンティークの始まりでした。

大きな資金があったわけではありません。特別な立地だったわけでもありません。けれど、自分で店を持ち、自分のお菓子を作る道を選びました。

そのとき、家族との会話の中で出てきたのが「米粉」でした。

実家ではお米を作っていて、毎年余るお米がありました。

「せっかくなら、この米を粉にして、お菓子に使ってみたら」

そんな話が、米粉スイーツづくりのきっかけになりました。

米粉スイーツが珍しかった頃から

今でこそ、米粉やグルテンフリーという言葉を目にする機会は増えました。けれど、甲斐さんが米粉を使い始めた頃は、まだ米粉スイーツが広く知られていた時代ではありません。

当時は「米粉のお菓子はパサつく」「小麦粉よりおいしくない」というイメージもありました。

だからこそ、甲斐さんは考えました。

どこまで小麦粉に近づけられるか。

そして、米粉だからこそ出せるおいしさは何か。

はじめは小麦粉も使いながら、米粉を7割、8割と増やしていきました。商品によって米粉を変え、ブレンドを変え、焼き上がりを見ながら、少しずつ理想の状態を探っていきました。

米粉とひと口に言っても、すべてが同じではありません。製粉方法が違えば、仕上がりも変わります。シュークリームの皮に向いている米粉。スポンジに向いている米粉。焼き菓子に向いている米粉。

アンティークでは、豊後大野市産の米粉を中心に、役割に合わせて複数の米粉を使い分けています。

甲斐さんの米粉スイーツは、長い時間をかけて積み重ねてきた試行錯誤そのものです。

自分がおいしいと思うものだけを出す

アンティークのお菓子づくりには、甲斐さんのはっきりした基準があります。

添加物はできるだけ使わない。砂糖は通常より控えめにする。自分が甘いものをたくさん好むタイプではないからこそ、甘さに頼りすぎないお菓子を目指しています。

そして何より、自分がおいしいと思ったものだけを出す。

見た目が新しいだけではなく、食べたときにちゃんとおいしいこと。米粉だから仕方ない、ではなく、米粉でもここまでできると思ってもらえること。

そのために、同じように見えるお菓子でも、生地や配合を変えています。たとえばドーナツの形をしていても、生地はフィナンシェのように仕上げる。常に新しいものを考え、少しずつ変えていく。

豊後大野市の山あいに店を構えながら、市外から多くのお客様が訪れる理由は、そうした積み重ねの中にあるのだと思います。

オシチョクおおいたより

アンティークの米粉スイーツは、ただグルテンフリーだから選ばれるお菓子ではありません。

豊後大野のお米を生かし、商品ごとに米粉を使い分け、甲斐さんが「おいしい」と思える形まで磨いてきたお菓子です。

大分には、まだ知られていないつくり手がいます。

現地へ行き、話を聞くことで初めて見えてくる物語があります。

豊後大野の山あいで生まれる米粉スイーツを通じて、甲斐さんのものづくりと、地域への想いを感じていただけたら嬉しいです。

アンティークの商品を見る

米粉と平飼い卵のロールケーキ

大分県産米粉と久住の平飼い卵を使った、贅沢な米粉のロールケーキです。

▼お得な3本セットもご用意しています。

米粉の焼きドーナツ

大分県産の米粉を使った、もっちり、しっとり食感の焼きドーナツです。

米粉と大分県産野菜パウダーのVEGEタルト

大分県産の米粉と、大分県産の野菜の自然な風味が嬉しい野菜のタルトです。

米粉のドーナツと米粉のマドレーヌのセット

大分県産米粉で作った焼きドーナツと、猫の手をしたマドレーヌ(ニャドレーヌ)のお得なセットです。

オシチョクおおいたについて

オシチョクおおいたは、大分のつくり手を訪ね、私たちが本当に紹介したいと思った商品を届ける、大分のセレクトギフト専門店です。

大分の海の幸、山の幸、手仕事から生まれる品々を、贈りものとして選びやすい形で紹介しています。

商品は通常配送のほか、相手の住所を聞かずに贈れるeギフトにも対応しています。LINEやメールでギフトURLを送るだけで、受け取った方が自分で住所や受け取り日時を入力できます。

大分のつくり手の想いと、土地の恵みを。
大切な方への贈りもの、自分へのご褒美に。

オシチョクおおいた

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